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琉球石灰岩のボーリング調査と地下空洞安定性評価連絡先:琉球大学 工学部 工学科 環境建設系内富山 潤(社会基盤デザインコース)/仲松 亮(建築学コース)〒903-0213 沖縄県中頭郡西原町千原1番地TEL.富山 潤(098-895-8649)/ 仲松 亮(098-895-8901) FAX.098-895-8677(環境建設系事務室)【E-Mail】kouenkai-office@ml.tec.u-ryukyu.ac.jp 地盤には様々な地下空洞が存在します。石炭などの鉱物を掘削した後の廃坑跡空洞や戦時中の防空壕、石灰岩地帯に数多く存在する鍾乳洞さらには近年問題になっている地下埋設管の老朽化による損傷穴からの土砂流出による空洞などが挙げられます。これらの地下空洞は、その地下空洞の規模と深さにもよりますが、空洞崩壊が地表面に影響を及ぼすことが多いです。特に、地表面から約30mまでに存在する空洞は浅所陥没の危険性があるといわれています。 沖縄においては、琉球石灰岩層に存在する鍾乳洞や島尻層群泥岩に存在する防空壕がしばしば問題になっています。特に、鍾乳洞は観光地あるいは戦争遺跡として多くの人が訪れる場になっていることが多く、その安全性の確認が重要になってきています。 琉球石灰岩の安定性を評価するためには、ボーリングコアを採取して、岩石物性値を求め、それを基に岩盤分類手法を用いて岩盤の物性値を推定する必要がります。その基本となるボーリングコアが本来の石灰岩の状態を表していないことがわかってきました。図-1の上図はコア径が50mmで採取したボーリングコアで下図は66mmで採取したものです。比較的近傍で採取されたものですが、明らかに50mmのものは破砕されていることがわかります。さらに、別の地点で摩擦力を低減させ極力岩盤を傷めないで採取したボーリングコアを図-2に示します。亀裂の多い50mmのコアが真ん中に示してありますが、ほとんど亀裂のないコアが採取されています。図-3のような地下空洞の安定解析を実施する際に、用いる物性値は正しく評価されたものを用いるようにすべきだと考えています。 図-1:コア径の異なるボーリングコア図-2:特殊ボーリングによるコア図-3:地下空洞解析モデル琉球大学 工学部 工学科 社会基盤デザインコース・教授 伊東 孝TEL:098-895-8672 E-mail: takito@tec.u-ryukyu.ac.jpOKINAWA INDUSTRIAL FEDERATION NEWS 12