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読谷本店内。たくさんのお菓子や土産物が並ぶ。紅いもタルトの製造過程も見学できる。リニューアルオープンした国際通り松尾店ギャラリーカフェゆくらは、沖縄県産の紅いもを100%使用していることです。白餡はまぜず、保存料・着色料は一切使われていません。発売から変わらない味は県内外問わず広く支持されています。同じく読谷村の特産品「読谷村あかねいも」を使った「いもいもタルト」も開発・販売し、人気を呼んでいます。 また、「紅いもタルト」のヒットで沖縄県のお土産産業が活気づく効果もありました。こうしたことから御菓子御殿は、沖縄県内の紅いも産地としての地位向上、安定した収穫物取引で生産者の所得向上に大きく貢献しています。 平成11年「有限会社ポルシェ」から「株式会社お菓子のポルシェ」に組織変更後、平成13年に御菓子御殿恩納村店がオープンします。菓子販売だけでなく、ガラス越しに紅いもタルトの製造工程を見学できる工場、海が見えるレストランも併設した県内初の観光型施設は大いに話題になりました。 澤岻社長は「観光客だけでなく県内のお客様にも喜んでもらえる施設にしたかった。ところが、完成後すぐアメリカの同時多発テロ事件が発生し、観光客は激減しました。ここでも地元のお客様が支えてくれて乗り切ってきました」と当時を振り返ります。現在コロナ禍でやはり観光客が減り、那覇市国際通りの店舗は特に売上が大幅減と苦境に立たされていますが、御菓子御殿では苦難を乗り越えるべくさまざまなアイデアを打ち出します。 「まず、国際通り松尾店の改装です。2階に相談役が収集していた人間国宝の金城次郎をはじめ、沖縄を代表する陶工たちの作品「やちむん」を惜しみなく展示したギャラリーを兼ねた喫茶スペースをオープン。名護市のDINO恐竜PARKやんばる亜熱帯の森も恐竜のアトラクションを増やし、より魅力的な施設にします。詳細は公開できませんが、県内にこれまでにない新しいお菓子パークをオープンする計画も進んでいます」 国際通り松尾店は県内顧客にも目を向けたリニューアルがなされました。さらに、8月から御菓子御殿の商品約9品目が沖縄県内のローソン各店舗で販売開始しています。 「紅いも生タルトやミニバームクーヘンなどがより気軽に買えるようになりました」と澤岻社長。オンライン開催が決定した沖縄の産業まつりへの出展も決定しており、自社ホームページと実店舗との連動企画などを考えているそうです。沖縄を元気にする御菓子御殿のチャレンジはまだまだ続きます。工場見学で観光をけん引新アイデアも続々11 OKINAWA INDUSTRIAL FEDERATION NEWS