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概要

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うようになりました。平成10年、現3代目店主である比嘉誠代表取締役に代変わりし、店名を現在の「誠もち店」に改め、平成19年には「株式会社誠もち店」として法人化しました。 「弊社は創業以来お客様に喜んでいただける商品をお届けすることを心がけてきました。同時に、餅の美味しさ、楽しさを知っていただきたいと思っています。沖縄では旧暦行事などの催事で餅を食べる機会がありますが、それも少子化や生活スタイルの変化で少しずつ需要は減りつつあります。普段の生活でどうやって美味しく餅を食べていただくか、常に考えています」と話す比嘉社長。 平成24年、「沖縄のまる焼き」という商品を開発したのもその思いがあってのことでした。 「長野のお焼きにヒントを得ましたが、あくまで餅らしさにこだわり、地元の特産物を使うことで沖縄らしさを出しました。米粉でできた弾力ある皮で具を包み、外はサクサク、中はもっちりした食感が好評です。具のラインナップは、現在紅イモ、ラフテー、アグー、もずく、タコスがあり、紅イモとタコスが人気です。過去にはパインやゴーヤーを使ったまる焼きも販売していました」 沖縄県の支援を受けて開発した沖縄のまる焼きは、発売後、東京で開かれた「ニッポン全国物産展(全国商工会連合会主催)」の全国ご当地おやつランキングに沖縄県代表として出品し、見事5位に入賞しています。以前は自社の餅カフェでも提供していたそうですが、現在はイベントや地元の祭り、プロ野球キャンプなどの催事に出店し、販売しています。 誠もち店の商品は現在県内スーパーおよび催事出店やイベント販売で入手可能です。 「一時期は県外の物産展などにも多く参加していましたが、今は逆に沖縄県内でのみ出店するようにしています。観光客には沖縄に来て沖縄の餅を楽しんでいただき、県民には地元の餅のいろいろな味や楽しみ方を覚えていただければ」 工場は閑散期・繁忙期など時期によって変動しますが、週2?4日ほど稼働。週末はイベントに出店し、閑散期の5?7月頃に集中して新商品開発を行うのだそう。 「普段は県内各地の祭り、イベントを視察してアイデアを貯めます。イベントで直接お客様の反応を知ることは貴重な情報収集になります。たとえば海外のお客様にはカラフルな三色団子が人気だったり、出店地域によって売れ筋が変わったりと、商品開発の参考にしています」 誠もち店の従業員は比嘉社長を含めて7名。忙しいときに助けてもらえるよう、常日頃から県内の大学に声を掛け、アルバイト人員をプール。「繁忙期や大きなイベントの際に希望のシフトで入ってもらうようにしています。もちろん彼らからも商品開発のアイデアを募集します。弊社商品を通じて、若い人たちにも餅の良さを知ってもらいたい」と意気込みます。 「弊社の販路拡大を考えていないとは言いません。でもまずは通常の卸販売をしっかりやり、足元を固めながら移動販売などで認知度を高め、餅のイメージを改革したいと考えています。もっと日常的に餅を食べてもらい、餅を通じて沖縄の文化を継承していきたいです」と語る比嘉社長、今後は県内の離島で移動販売を試みるほか、沖縄まる焼きの新作など新商品開発も続けていく予定です。誠もち店ではあんこも毎日手作りしている県内大手スーパーで好評販売中餅を通じて沖縄らしさを表現働き方にも一工夫のアイデア勝負5 OKINAWA INDUSTRIALFEDERATION NEWS