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 ジェトロ沖縄主催の「米国食品安全強化法セミナー」が3月19日に沖縄産業支援センターで行われ、米国で本格施行を迎えた『米国食品安全強化法』(以下、FSMA)への対応における食品安全計画の必要性等について、海外への輸出を目指す県内事業者へ向けて情報発信しました。 セミナーでは、食品安全規格の認証事業等を手がけるペリージョンソンホールディング株式会社より新谷雅年氏をお招きして、FSMAの概要や日本を取り巻く環境の変化、各種食品安全規格等について講演。 まず新谷氏は、この法律がなぜ米国で成立したのかという経緯について説明。「意外にも米国では、食品由来の疾病による死亡事故が年間3,000件(2010年・米国疾病管理予防センター)も発生している」という驚きのデータを紹介し、「FSMAは問題が起こってからの事後的対応から、問題を防ぐための『予防管理』への転換を目的として導入された。その管理を、直接製造現場にやらせよう。やらないなら輸入させないという考え方だ」と解説しました。自国の企業を守る米国のFSMAが波及して、世界各国で同様の法整備が進む可能性もあるとし、「米国で事業を行っている企業はもちろん、今後、海外への輸出を検討している企業もこの法律をクリアする必要がある」そう強調しました。 また、食品衛生管理の国際標準『Codex HACCP』についても触れ、「日本では、ようやく厚生労働省が導入義務化を打ち出した。なので、最低限HACCPの導入は真っ先にやって頂きたい。海外との取引では、英語書類の作成も必要となるが難しく考えず、翻訳サービス等を使って書いて、まずは提出することが第一歩」とユーモアを交えて解説。 さらに各種ある主要食品安全規格の概要についても説明し、「どうせ苦労するならより競争力の高い食品安全規格の取得を目指すという選択肢も出てくる。各企業の将来像や経営戦略に応じた認証取得がFSMAへの一番の近道だ」とし、経営者判断による認証の選択が求められていると話しました。 FSMAは、米国内に流通する輸入食品にも適用されるため、米国向けに輸出する日本の食品関連事業者にも対応が迫られています。 国の試算では、42年後の2060年には人口が8,674万人(うち4割が65歳以上)との予測も出ており、将来、日本の少子高齢化が食品業界に与えるインパクトは計り知れません。日本の「食」を取り巻く環境が急速に変化しつつある中、海外の市場に関心を示している企業にとって有意義なセミナーとなりました。米国食品安全強化法セミナー平成30年3月19日(月)  沖縄産業支援センター挨 拶ジェトロ沖縄 西澤裕介 所長「米国の合計出生率は2.1(日本1.4)、人口は3億人、GDPも日本の1.6倍」との説明に、参加者からは驚きの声が上がった講 師ペリージョンソンホールディング株式会社新谷雅年 取締役 営業統括本部長OKINAWA INDUSTRIAL 10FEDERATION NEWS