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概要

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 NTI(株)で製造・開発するCNTは、国内の大手化学メーカーから技術供与を受けた高性能な多層カーボンナノチューブとなっており、従来の優れた特性はそのまま、天然ガスを原料とし従来の製造方法より大幅にコストを抑えているそうです。このCNTは樹脂コンパウンドや液状ペーストの原料としても使われ、さらに開発した放熱樹脂材料はLED電球型プラットフォームにも使用、NTI(株)が素材研究開発に力を入れていることがうかがえます。 また、県内屈指といえる精密加工機を取り揃え、微細加工技術を駆使した精密金型製作および試作・量産射出成型まで手広く取り組んでいます。コネクターやレンズ型など顧客の要求に沿って設計し、機械加工された金型部品はすべてが高品質。代表取締役の安倍佳照社長は、「今後は沖縄県金型技術研究センターと連携を進め、沖縄から全国に精密部品を送り出せれば」と目標をかかげます。 ひとつひとつが独立し、関連性が薄い事業分野も、「材料、金型、成形という三つの要素はすべて最先端技術につながります」と安倍社長。その最たる例が、共栄エンジニアンリングの音響信号処理技術を利用し、特許技術を駆使して完成した手のひらサイズのキューブ型B l u e t o o t h スピーカー「cear/pave(パヴェ)」です。音が立ち上がり広がる、臨場感あふれる圧倒的なサウンドと高音質再生の両立がコンセプトになっていて、独自のエコーキャンセラー技術搭載によって快適なハンズフリー通話も可能です。「特許取得済みの独立の空間制御および音源分離のサラウンド技術「cear Field」を搭載することによって、超立体的な音場空間を再現しています」と実際に音を出しながら説明してくれたのは、NTI(株)開発部の藤田修久さんと、NTI(株)の金型製造部の井上克敏課長。「組立から検査、出荷まですべてここ沖縄で行っています。まだ発売して日が浅いのですが好評です。去年産業まつりに出展した時も手ごたえを感じました」と井上さん。さらに、現在鋭意開発中の「LED電球型アプリケーションプラットフォーム」も実演を交えながら解説してくれました。「照明器具としても十分明るいのですが、アプリケーション部にさまざまな機能を搭載し、簡単に交換できることで用途が大きく広がります」と話す藤田さん。第一弾としてスピーカー機能を搭載。11月には、カメラ、MIC等を搭載した試作品を完成し、見守り、防犯対策にも活用出来る特徴ある製品になります。 安倍社長によれば、「今後はよりラインナップを充実させ、メイドイン沖縄としてブランド確立を目指したい。そうすることでより多くの雇用を生み出し、地元に貢献しながら共に発展していきたい」とのこと。NTI(株)は今年も産業まつりへの出展を検討しているそうなので、多くの人がハイレベルの技術に実際に触れる機会がありそうです。これまでになかった小型スピーカー技術の粋を尽くし高音質を実現最新設備がそろった加工現場ミクロン単位でこだわったオーダーメイドの金型部品部品の説明をおこなうNTI(株)の井上克敏課長(左)とNT(I 株)開発部の藤田修久さん(右)15 OKINAWA INDUSTRIALFEDERATION NEWS